『恋愛の賞味期限は5年』と、言われています。

恋愛に燃え上がり盲目的になるのは、恋が限りあるものだから、かもしれません。

恋をすると、文字通り世界が変わります。
日常的なシーンの一つ一つが色付き、路傍に咲いている花一輪に美しさを感じます。

科学的にも、恋愛をしているときの人の脳はアドレナリンが常に出ている状態となり、それにより恋愛中は空腹も感じなくなるそうです。

自然と食事の量が減りダイエットしたようになるため、恋をするとキレイになると言われます。

しかしながら、最近は非恋愛時代と呼ばれ、恋愛に積極的になる人が少なくなりました。
どこにいてもスマホやネットを通じ、映像やアプリやサイトで、全てを手に入れることができてしまいます。



恋のきっかけとなる「寂しさ」「孤独さ」、「思いに耽ったりする時間」を、スマホの“コンテンツ”で、その場で蓋し、埋めてしまうことができるのです。
そんな常に退屈さを感じない生活に、恋愛を取り入れる必要を感じていない人が多いのでしょう。

ところが、誰しも時の洗礼から逃れる事は出来ません。
浦島太郎が竜宮城でタイやヒラメが舞い踊るのを眺めて過ごしているうちに、世界の時間が過ぎ老いさらばえてしまったように、時間は確実に過ぎていきます。
恋をしたいと願った時には、外に出られない健康状態となっていたり、心も体も元気な状態でなければ恋愛のステージに上がる事が出来ないのです。

そして、何より、恋をする相手はそうやすやすと見つからないものです。

嫌いでもなく、好きでもない人は数多く皆さんの人生に登場してきます。
友達以上恋人未満の男性もそれなりに出てくるでしょう。

けれど、身を焦がすような思いを感じ、ひと時も離れたくないと願う相手は長い人生の中、１人か２人、出会えるか出会えないかかもしれません。

だからそんな相手と巡り合ったなら、

恋愛に、溺れて下さい。

繋いだ手のぬくもりや抱き合った時の愛おしさに幸せを感じられる、そんな相手は人生で１人か２人、その時間も賞味期限付きである、と断言できます。

恋愛の賞味期限が過ぎ、愛に昇華した時、かけがえなく、ゆるぎない存在となりますが、しかし、恋愛の熱くたぎる思いは、ひっそりと落ち着いていきます。

だから、貴重な恋愛期間は1分1秒をも惜しみなくその甘く切ない時間に心ゆくまで耽溺して構わないのです。

例え、その恋がどうなろうとも、

年を重ね人生を振り返った時、恋に溺れた甘い時間は、輝きを放つ思い出として残り続け、人生の宝物となるのです。